3月22日。
春の香りを含んだ温もりのある風が、桜の花びらをかすめていく飛田給。
本来であれば、たくさんの人で賑わいを見せているはずの、少し寂しそうな味の素スタジアムの片わらで、リガーレ東京の今シーズン初めての練習試合が行われた。
試合へのスイッチ
対戦相手は関東フットサルリーグ2部所属の、府中アスレティックFCサテライト。
各選手おのおのが全体集合前に身体をほぐした後、眞境名オスカー監督は選手たちを集めて語った。
(もちろん勝負にはこだわるが)今日の試合は、勝ち負けだけじゃない。オフェンスもディフェンスもこれから戦術をやっていく段階。若手もベテランも戦いましょう
ウォーミングアップでは、GK藤原選手を中心に互いに声をかけあいつつ、集中力と試合に向けたスイッチを入れていく。
コートイン後、ボールを使ったアップを消化して選手たちが円陣を組む中、今シーズンのリガーレでフィールドプレイヤー(以下FP)最年長となった、サスーンこと碓井選手が円陣の中で声をかける。
最初は絶対にうまく行かない。当たり前。
お互いに喋って、声を出していこう。
いままでの力、新しい力
ランニングタイム3本となった練習試合のスタートは、静かな立ち上がり。
1本目は、リガーレは昨シーズンのメンバーと新加入の選手が交代で入りながら、お互いのイメージを確認しつつ、あわせながらプレーをしている印象を受ける。
ともに激しくも、クリーンな球際の攻防が続く中で試合が動いたのは試合の中盤。
縦の浮き球を右サイドのスペースに通されてGKと1対1の場面を作られると、冷静に流し込まれて0−1。すぐさまリガーレも新加入選手のミドルシュートで1−1とするが、その後失点を許し1−2で終了。
2本目は、両チームともにスプリント強度と、切り替えの速さがより高まった印象。
リガーレは前からのプレスと自陣に引いた形をシチュエーションに応じて使い分けつつ、ゴールを狙う展開となる中、中盤でボールカットから持ち込んだ坂本選手がオウンゴールを誘発して1点をもぎ取ると、自陣からの縦パスに反応したピヴォの菊地選手が、相手のディフェンスを振り切りGKと1対1を冷静に流し込んでゴールを奪う。
3本目はシーソーゲームとなる中、1−2で迎えた後半終盤に、ゴール前に抜け出した田嶋選手が相手GKとの1対1で冷静に流し込むなど、これまでのリガーレを支えてきた選手もそれぞれが高いパフォーマンスを見せた。
サスーンの言葉
不躾ながら筆者の個人的な所感を述べると、今日の試合は昨シーズンまでのメンバーと新たに加わったメンバーが融合し、新たなリガーレの可能性が垣間見えた印象。
そんな中、練習試合の後、サスーンが声をかける。
俺はみんなと友だちになりたい。
どんな奴で、どんな家族がいるのか。
友達なら、ピッチで助け合える。
関東リーグ優勝。そしてその先にあるさらに大きなチャレンジに向けて必要となるのは、これまでのメンバーの力と、新たなメンバーの力の融合。
そのためには、このサスーンの言葉が、鍵になることは間違いない。
新しいリガーレの融合は、まだ始まったばかりだ。
LIGA VOICE
塩 雄太 選手
Q.去年と比較して今年のコンディションは?
オフ無しでほとんどずっと動いていたので、コンディション的には良いと思います。ただ、試合勘は無かったなと思っています。(失点については)言い訳はできないです。
Q.今年の目標は?
まずは関東リーグの優勝です。そして個人としては、試合の半分以上に出てチームに貢献したいです。
Q.自身で今取り組まれていることは?
プレー面だと、シュート受ける時の姿勢です。シュートを打たれたときの姿勢が悪いので、その修正を意識しています。(プレー以外では)チームの中では中堅なので、ベテランと若手の間でチームの仕事をしっかりやって、両面で貢献できたらと思います。
Q.最後に今シーズンの意気込みを。
誰一人かけることなくシーズン通して戦い、優勝できたらと思っています。
菊地 耕平 選手
Q.今年のコンディションは?
相手選手と当たり負けないために、ウェイトを重くしました。(現状だと)トレーニングで7kgほど増えていますが、少しスピードが落ちた感覚があるので、ここから絞って、動けるようになればと思います。
また、キープやその後のシュートについては課題があるので、オスカー監督に教えて頂いているところです。今年はシュートを増やして、昨シーズンよりも得点が取れればと思います。
Q.チームの雰囲気は?
新しいメンバーが入るとともに、これまで長くいたメンバーが抜けたことで、少し新鮮な感覚があります。これから自分もさらに頑張ろうと思います。雰囲気については悪くはないと思いますが、サスーンさんからも練習後の言葉であったように、お互いを知っていくという点ではこれからかなと思います。
Q.今シーズンの、ご自身の抱負をお願いします。
これは毎年言ってるのですが・・・(笑)ピヴォなので得点を量産したいです。また、昨シーズンあまり試合に出れていないので、欠席せず、遅刻せず練習から真剣に取り組んでいくことでセットに食い込んでいければ、得点できる機会も増えると思うので頑張りたいと思います。
リガ犬の”勝手に”タイムアウト
Presented by @ligaken
◎センスの塊
別メニュー調整中でロープワークをこなしていた米谷選手に、サスーン選手は”左・右・両足”のステップワークをオーダー。最初はステップが踏めずにからかわれていた米谷選手ですが、2分後には何事もなかったかのように習得した模様。
◎フジハラ
ウォーミングアップ中、率先して声を出して盛り上げていた藤原選手ですが、「1年生の声がないな!」と、しきりに周囲に声出しを強要。
◎生粋のアラ
練習前、ガラ空きの駐車場という広大なスペースを見つけた11年生(推定)のサスーン選手は、大きくヘドンドしてボブ選手の車の隣に自らの車を横付けしていた模様。
◎キムざんまい
3月22日、飛田給市場場外で”キムラの初競り”が行われ、身の引き締まったキムラ(推定67kg)が力強いポストワークを披露。市場関係者によると「今年のキムラは頭の先から足の爪先まで身がしまっている。残りはお腹まわりのみ」と今年のキムラに期待感を寄せていた模様。
◎い・き・な・り・で・す・が
締めのミーティング終了後、ボブ坂本選手が開口一番、楽天カードへの入会を周囲に勧めていた模様。
◎それいけ!関口くん!
「歩けなくなるくらい疲労困憊になるまで、自らを追い込まなければ駄目だ」と、米谷選手からの愛ある叱咤激励をうけつつ往復ダッシュのフィジカルをこなした関口選手は、「まじ限界っす★」といいつつ、歩いてクールダウンした模様。
◎リスクマネジメント
とあるグループLINEにて、リガーレの未公開情報の取り扱いに対して、C代表が「未公開情報については、ぼかすか、自分の顔に似ている動物の絵で隠すこと」という独特のお達しを出していた模様。
◎敏腕マネージャー
『(試合後の何気ない言葉を)勝手にタイムアウトに載せられてビビりました』というとある選手に対し、リガーレ不動のマネージャー新井ちゃんは『(どこで聞かれているかわからないから)発言には気をつけなね。』と、ピッチ外でのマネジメントも完璧にこなしていた模様。
それではまた次回お会いしましょう!
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リガーレ東京トップチームが所属するSuperSports XEBIO 第22回関東フットサルリーグ1部 byPENALTY(関東フットサルリーグ1部)の試合レポートを中心に、リガーレ東京の「今」と「人」にフォーカスをあてた情報を発信していきます。
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