[ STORY ] ひたむきな守り

  • 2020-08-12
  • 2020-08-12
  • Story

 

ふり注ぐ日差しが日に日に強くなり、夏に様変わりしたことを感じる8月の初旬。

東京を拠点に活動するフットサルクラブ、リガーレ東京(以下リガーレ)は東京都内の施設でトレーニングマッチを行った。

(※以下選手敬称略)

 

 

3週間の変化

今日のトレーニングマッチは、関東リーグ2部所属のFCmmとの一戦。

第22回関東フットサルリーグ2020 powered by PENALTY 1部リーグ(以下関東リーグ)の開幕延期発表から約3週間。さらにこの間に、森岡薫選手のスペインリーグへの移籍が発表され、リガーレにとってのこの3週間は、大きな変化が訪れた時期でもあった。

 

試合前、眞境名オスカー監督は選手を集めて語りかける。

『この前のカフリンガ戦、フウガドールすみだ戦と、1本目の初めはよく入れている。でも(課題は)そのあと。チャンスは作れているが決め切れていない。(試合の経過につれて)2本目は疲れてくるけれども、自分のためじゃなく、チームのために(課題を意識して)やっていきましょう。』

 

 

ゾノ、ゾノ、ゾノ

トレーニングマッチの1本目。

お互いに相手の強みと攻めどころをさぐっているように見える最序盤。いくつかの攻撃、カウンターを仕掛け合う試合の中で、ファースト、セカンドセットを含めた最初の”第一波”は互いに譲らず0-0の状況が続く。

そんな試合の”静かな筋書き”をいきなり書き換えたのは、No.19大薗。

敵陣のハーフウェー付近やや右よりの位置でボールを受け、ルックアップから即座に右足を振り抜くと、伸び上がった強烈な弾道は対角のゴール左隅上を一直線に射抜き、リガーレが先制点を奪う。 

この得点を皮切りにゲームの体温があがり始め、ゴールへの”ギラつき”が高まる中で迎えた1本目の中盤。

碓井がリスタートからキックインから丁寧なインサイドパス。敵陣ペナルティエリア(以下PA)やや右で受けた大薗は、相手ディフェンスのタイミングを外して横スライドしながらシュートコースを創出すると、左足で先制点と同じ左隅コースを突いて追加点。

さらに終盤にも、No.14米谷が敵陣左サイドで仕掛けからシュート。相手GKが弾いたボールをゴール前で詰めた大薗がさらにネットを揺らして3-0で前半を折り返した。

1本目で3得点をあげた大薗。ゴールへの積極性とシュートスピード・精度の高さが印象的だった。

No.15江本(写真上)、No.23高橋(下)の両フィクソを中心に最終ラインを引き締め。

 

ひたむきな守り

試合前にオスカー監督が語りかけた”課題”をクリアしたかのように見える1本目。

そして同じようなリズムを継続したいリガーレだったが、2本目は序盤から守勢の展開を迎える。

序盤から時折1対1の場面を作られるが、GKNo.21藤原がブロックで得点を許さず。その後も江本や田口の”ひたむきな守り”を続けるリガーレだったが、キックインを逆サイドに展開され、ニア側をぬかれて1点を返される。

ルーズボールへの反応、球際へのこだわり、クリアランス時の切り替えの速さなど、高い集中力と経験値を感じさせるファーストセットのに対して、セカンドセットはマークのほころびや危ない場面を運動量と”ひたむきさ”でカバー。

次のターニングポイントとなったのは、押し込まれる時間帯が続いた中盤。

DFのギャップから中央へカットインされシュートを打たれたが、藤原が左手を残して決定機を防ぎ試合の流れを引き寄せると、その後、またしても大薗が先制点と同じような強烈な右足のシュートをゴールの右隅へ突き刺し4-1。

3本目には木村のボールキープからパスを受けた碓井が、PA左手前からゴールをネットを揺らして5-1。 押し込まれた時間帯を最小失点で乗り切り、トレーニングマッチは5-1で終了した。

大きな声のコーチング、1対1の場面のブロックなど、ゴール前で存在感を見せたNo.21藤原。
この日アシスト、ゴールの両方を決めたNo.4碓井。
アシストを決めた木村。森岡選手が抜け、菊地、大薗とともに前線での起点として期待がかかる。

 

 

LIGA Voice

No.19 大薗 諒 選手

 

 

 

Q.今日の試合全体の感想を教えてください。

全体的に、練習で日頃から取り組んできたことがシーズンの序盤よりチーム全体として出始めてきているなという感覚です。チーム内でのコミュニケーションもとれてきていますし、みんながやりやすいチームになっていきているというイメージを持ちながら試合をやれていました。

Q.各得点の場面を振り返ってください。

1点目はセグンドにコメさん(No.14米谷選手)が走ってくれているのが見えていたのですが、(これまでも)試合のなかで”これ決めれるな”という感覚を持っていたので、思い切り打ちました。狙ったコースに綺麗にきまったイメージです。

(セグンドもある中で)決めれないと”選択肢を誤った”となってしまうのですが、その場面を決めれる選手で、かつ、セグンドもみえていて(場合によっては)使える冷静さを持ちながらプレーできることを昔から思っていたので、決めきれてよかったです。

2点目も得意な形でした。相手を見ながら(ボールを)運んで運んで…左足で決めるという形です。今日は余裕を持ってシュートまで持っていけてたかなという感覚があります。

(米谷選手のシュートのこぼれ球を押し込んだ)3点目は「ごちそうさま」(笑)という感じでした。4点目は(コースが見えたので)迷いなく打って決めた…という感じですね。

最近は入るセットが固定されていないこともあって、ベテランが多いセットの中で組ませてもらっていることが多いのですが、自分のディフェンスの部分のミスをカバーしてくれてるので、逆に自分は”点を取る”という強みを重点的に意識してプレーができているので、それが結果につながっているのかなと思います。

Q.リーグ延期と森岡選手の移籍でチームとご自身への影響はありますか?

チームとしてはシーズンが再始動して練習試合しかまだ出来ていないこともあり、詰めていかなければならない部分が沢山あると思います。また今回のリーグの延期をネガティブに捉えずに、もっとチームとしての質を高めることができれば、この延期もポジティブに捉えることができると思います。

個人的には、オン・オフの両面でチームとしてやりやすくなってきている感覚があり居心地が良くなってきているので、それをプレーや結果につなげることができればチームに貢献できるのかなと思います。 

 

No.21 藤原 立弥 選手

 

 

 

Q.今日の試合全体の感想を教えてください。

スコアで見れば全体的に悪くなかったと思うのですが、試合の入り、相手の戦術や狙いを定めて自分たちが試合をコントロールしていくというところに関しては改善点があったと思います。そういった意味では、その改善点を見つけられれた事自体が、良い収穫だったのではないかと思います。

 

Q.今日は何を意識してプレーしていたのでしょうか?

最終的に相手のチャンスや相手がフリーになるシーンはありましたが、しっかりとその前の段階、例えば相手の選手のシュートコースにしっかりと入ってくれるディフェンスをしてくれていたので、キーパーとしてはここに出れば(シュートを)防げる・・・というシーンが多かったのかなというのが、個人的な印象です。なので、決定的なシーンを防いだように見えるかもしれないですが、チームとしてはあまり苦しくない守り方が出来たのかなと思っています。

(左手一本でセーブした場面については)高橋さん(No.23高橋選手)がカバーに入ったところからディフェンスにいき、しっかりと相手の利き足を切ってくれていました。そのおかげで最終的に相手の選手が利き足ではないシュートとなるように持ち込んでくれたのが大きいです。その上で僕としては相手に重心がずらされたというところはあったんですけれども、なんとか左へ手を伸ばして止められた…というのが正直なところです。

 

Q.リーグ延期と森岡選手の移籍でチームとご自身への影響はありますか?

カオルさんが加入して(在籍した期間は)1〜2ヶ月でしたが、チームに残してくれたものはとても多かったです。特にベースを上げる部分。練習や練習試合に臨む姿勢であったり、私生活の部分の意識も含めて、全ての”スタンダード”を上げるというのが大きかったと思います。カオルさんが抜けたことによって効果が薄れてしまう可能性があるかもしれませんが、その肌で感じた”スタンダード”を僕らがどれだけ維持し、しっかりとそれをまたさらに上積みして向上していけるかが課題だと思います。

またこれまでカオルさんがいたことで、トレーニングの雰囲気が引き締まるというか、緊張感があったものが、いなくなったことで時に緩むような懸念もというのも出てくると思います。そういったところで、僕もベテランの部類に入ってくると思うんですけど、しっかりとそこを意識して、自分たちからその姿勢も見せないといけないですし、出来ていないところはみんなでそのスタンダードをあげられるように、チームとして活動していかないとと思います。

カオルさんが抜けたことによって『クオリティが落ちたね』と言われたくないですし、逆にカオルさんが僕らのチームを外から見た時に、『自分がいたことで良い意味があったな』と感じて見てもらいたいという思いもあります。そういった意味で、しっかりと(チームとして)積み上げていかないといけないと思いますね。

 

   

 

リガ犬の”勝手に”タイムアウト

 

Presented by @ligaken

 

◎庶民派のプリンス

新井マネージャーに腹部の痛みの原因を心配されたNo.18足立選手は、『スイカバーが食べたくなる季節なので…アイスですかね?』と意外と庶民的な一面を披露。

 

◎芸能人は歯が命

No.9キム選手に肌が黒すぎて『黒たまごみたいだよね』と言われたNo.10尻屋選手は、すかさず『歯は白いんで』とバブリーな返答で応戦し、往年の東幹久感を創出。

  

◎タカキ倶楽部

練習試合終了後、『クールダウンにならないので日差しに出るなよ!絶対出るなよ!』と選手たちに釘を刺した内部コーチですが、No.10尻屋選手が勝手に日差しに吸い込まれそうになっていた模様。

 

◎ビジネスマン(1)

ハーフタイムで『責任感もって守備やろうよ!』とNo.21藤原選手がチームを叱咤激励した5秒後、No.23高橋選手が『責任感持ってやろう!』と、まるで自分が最初に言い出したかのようなテンションでプレゼンテーションを敢行。

 

◎ビジネスマン(2)

『(そこにいると)お店の営業の邪魔になるから!』と、試合後も片時も離さないビジネスマンの感覚で新井マネージャーを詰めていたNo.23高橋選手ですが、結論から言うとお店は普通にクローズしていたため、逆にNo.4サスーン選手から『謝ってもらっていいですか?』と詰め返されていた模様。

 

◎音速の藤原

『クールダウンがしっかりできないとぎっくり腰になるよ』という内部コーチの発言に対して、身に覚えのあるNo.21藤原選手は試合よりも素早い反応でクールダウンを敢行。

 

◎傷だらけのエンジェル

左すねの張りを訴えて大内トレーナーのケアを受けたNo.11田口選手ですが、足つぼを押された人と同じ反応を示し、この日もややフェアリーな足取りで帰宅の途についた模様。

◎しおしおタイム

Google大先生にカーリングの選手と認識されているNo.40塩選手ですが、顔面にシュートがあたった後の本人のコメントは完全にK-1の選手だった模様。

▼No.40塩選手

『右目にいいのもらって視界がちょっとぼやけてるんですけど、医者に行ったほうがいいですよね?』

 

◎ダイチレイジ

『おう、木村…。気をつけて帰れよ』と、ビル風を肩で切りながら兄貴感を吹かせて帰ったNo.7岡崎選手ですが、年齢的にはNo.9木村選手の年下だったことが判明。

 

◎リガーレ動静

※以下敬称略

11:45 – クールダウン後、アイスの話題に突入。

11:46 – 木村、内部コーチIN。木村、アイスをかけてじゃんけんに挑むも一瞬で敗戦。

11:46 – 木村、責任転嫁。周囲に漢気じゃんけんを提案。

11:46 – 関口IN。『乗るしか無いですよね。このビックウェーブに』とiPhoneの行列待ちと同じコメントを引き連れながら参戦。

11:46 – 柴田、尻屋IN。合計5名での漢気じゃんけんが確定。

11:47 – 一回戦。木村・尻屋、イチ抜け。先制点を挙げたかのようなテンション。

11:47 – 二回戦。内部コーチ、関口が二抜け。柴田の”漢気”が確定。

11:48 – 『一番経済力がある人がおごるいい結末』と資本主義の論理風なコメントを語った関口。同時にアイスの箱買いを要求。

11:48 – 柴田、関口の要求に対して『一人1000円までね』と余裕の漢気で返答。 

11:53 – 自分で作るパターンのアイス。最初は内部コーチ。途中でコーンから大きくはみだすも”センスの塊”とポジティブな発言。

11:54 – 柴田、食べようとする内部コーチを見て『お金払う前に食べるのは捕まったユーチューバーと一緒ですよ』と冷静なツッコミを発動。

11:55 –  木村IN、アイスが全くでてこず苦戦。店員さんから『アイスがご機嫌ナナメです』という新鮮なパワーワードを先に頂戴。

11:55 –  近くでケア中の米谷IN。関口に『コーンだけちょうだい』という無理難題を要求。

11:57 –  尻屋IN、マシーンの前でコーンを両手で持ち、前かがみになる独特の姿勢。筋肉番付に見える。

12:00 – 関口、『試合出てないのにアイスは食べるんだ?』と指摘されたサスーンに対し『出る杭は打たれるんですよね★』と猛禽類の一面をのぞかせるも、『そもそも杭が出てねーわ!』と即チーラで返され、珍しく目が泳ぐ。一連の流れが終了。

 

◎ビーチボーイズ

竹野内豊と反町隆史の髪型を足して2で割りつつ、広末涼子のあどけなさを残すというリガーレの”ひとりビーチボーイズ”ことNo.15江本選手ですが、この日は最新素材のTシャツに中学時代の部活のハーフパンツをあわせるという高度なファッションテクニックで会場を後にした模様。

 

◎それいけ!関口くん

『(とある人の)サインをもらってきて』というNo.4サスーン選手のリクエストを受けたNo.30関口選手は、『大丈夫です★適当にやっときます★』と自分で書くことも厭わない猛禽類の一面を披露。

 

それではまた次回お会いしましょう!  

 

   

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