[ STORY ]開幕の足音

  • 2020-07-12
  • 2020-07-12
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東京を拠点に活動するフットサルクラブ、リガーレ東京(以下リガーレ)は7月11日、都内施設でトレーニングマッチを行った。

(※以下選手敬称略)

 

 

 

試金石

 

今回の対戦相手はBANFF TOKYO(東京都フットサルリーグ1部)。

 

第22回関東フットサルリーグ2020 powered by PENALTY 1部リーグ(以下関東リーグ)の開幕まで残り2週間。6月の活動再開から各選手、チームのコンディションを高めてきたリガーレにとっては、今の状態を確認するいわば”試金石”的な位置づけの試合となった。

 

 

試合前、選手たちを集めた眞境名オスカー監督は、シンプルに語りかける。

 

”2人の関係性、コンビネーション。そしてプレス。練習でやってきたことにチャレンジしていきましょう。”

 

 

鮮やかな放物線

 

この日最初にコートに立ったのは、No.7 岡﨑、No.18 足立、No.19 大薗、No.24相原、GKのNo.53柴田。

ハーフウェーライン付近から引いてディフェンスのブロックを構築する相手に対し、リガーレは前線からのプレスで試合の流れを引寄せにかかる。相原、足立の両名がバランスを取りながら、岡﨑、大薗が積極的に仕掛け、前を向き、シュートを放っていく。

 

 

序盤から積極的に仕掛けゴールを狙う大薗(写真上)、岡﨑(写真下)。

 

その後も時折迎えるカウンターも柴田を中心に守りつつ、攻撃のリズムを生み出しつつゴールを狙うリガーレだったが、相手GKを中心とした守備をなかなかこじ開けることができない。

そんな中で迎えた1本目の終盤。

No.99 森岡が自らのキープで得たコーナーキックでリスタート。柔らかなタッチから繰り出された浮き球は、鮮やかな放物線を描いて逆サイドに落下点を見出すと、待ち構えていたNo.14米谷がダイレクトでハーフボレー。右足の真芯で捉えた強烈な弾道がゴール右上を射抜き、リガーレは待望の先制点を挙げた。

 

豪快なダイレクトボレーで先制点をあげた米谷。「あの状況、タイミングでファーに精度の高いパスを出せる。森岡さんの視野の広さを改めて感じた」と試合後に振り返った。
先制点をアシストし、自らもゴールを決めたNo.99森岡。味方を活かす場面と、自らが仕掛ける判断力の高さが印象的だった。

 

  

攻撃のアクセル

2本目の序盤。

リガーレは相手クリアランスに対して前線からプレスをかけると、No.5田嶋がボールをカットしてファーサイドへパス。走り込んだNo.4碓井が滑り込みながらゴールを奪い追加点を奪う。

その後、米谷の連続ゴールでリードを広げるなど攻撃のアクセルをより踏み込んだリガーレは、終盤にもNo.8菊地が前線のボールキープから反転し、相手の守備をひきつけて逆サイドへ丁寧なパスを送ると、走り込んだNo.30関口が押し込んで5-0。

最後の3本目にもNo.99森岡の強烈な一撃が決まり、トレーニングマッチは6-0で終了した。

 

2本目の序盤で追加点奪ったキャプテンのNo.4 碓井。ここぞの勝負強さを発揮。
No.23高橋。リガーレの”ラストピース”として2年ぶりの復帰。ブランクを感じさせず最後尾でゲームを引き締めた。

 

 

開幕の足音

 

関東リーグ開幕まで、残り2週間。

若く勢いのある選手達と経験豊富な選手が融合し、リガーレは確実にチームとしての一体感をまといながら、本番を迎える準備を着々と進めているように見える。

そんな中でトレーニングマッチの終了後、オスカー監督の総括のあとに、西野宏太郎ヘッドコーチが選手達に語りかける。

 

  

試合に向けた準備、睡眠、食事――。

今から色んな状況をシミュレーションして毎日の生活を過ごそう。

もしこの1週間で何か失敗したことがあっても、次の週で活かせるから。

 

順調に見えるチーム。

その中でも ”結果を出すステージは先であり、その試合に向けた準備は今から始まっている” というメッセージ。

選手兼監督としてチームを率いてきた経験が紡ぐその言葉と、その言葉を真剣な表情で受け止める選手たちを見ながら、開幕の足音が近づいてきたこと、そして、このチームが見せてくれる”景色”を想像した筆者の鼓動が、少し速くなった。

 

 

LIGA VOICE

 

No.7  岡﨑大地 選手

 

 

 

Q.入団の経緯を教えてください。

一番最初はU-23の東京都選抜で西野さんが監督で約2年ほど色々とお世話になったのがきっかけです。その後、フウガドールすみだを辞めるタイミングで声をかけてもらったのですが、そのときは仕事の都合もありフットサルを離れる選択をしました。

そして今回、仕事の都合もつくようになったので、チャレンジしたい思いから入団しました。

 

Q.リガーレはどんなチームという印象を持っていますか?

前所属していたフウガはみんな『明るくてにぎやか』という感じだったので、『真面目で、静か』だなという印象ですね(笑)。

  

Q.ご自身の今のコンディションと得意なプレーを教えて下さい。

(コンディション的には)フットサルを離れてブランクがあったので、体力面がまだ少しきついかなと感じています。上げていきたいと思います。

(得意なプレーは)なんですかね・・・(笑)。サイドの1対1とかは好きですし、ディフェンスの前から行く速さは頑張りたいなと思っています。 

Q.今シーズンのご自身の意気込みを教えてください。 

関東リーグに出たことがないので雰囲気がわからないのですが、まずは試合に出て1点を取ることですね(笑)。カオルさん(No.99森岡選手)やゾノ(No.19大薗選手)もいるのですが、チームでもリーグでも得点王を目指して頑張りたいと思います! 

 

 

 

No.11 田口 雄大 選手

 

 

 

Q.入団の経緯を教えてください。 

前から上のカテゴリーでやりたいという思いを持っていました。その中で、去年リガーレの試合を何試合か見させて頂いてすごく良いチームだなと感じていたのと、前のチームの小坂さん(NEO 小坂雅和 代表/監督)から、東京都選抜に入っていた時の西野さんやサスーンさんの話を色々と教えてもらい、すごく真面目で良いチームと感じて、今回セレクションを受けて入団させていただきました。 

 

Q.カテゴリーが変わっての印象はありますか?

トレーニングの全体的な強度が何段階も上だなという印象です。(例えば)都リーグの時に出来ていたプレーが簡単には出来ないとか――。そういった点が難しいところでもありがなら、自分もそういう環境を求めてリガーレに来たということもあるので、なかなかうまくいかないところも楽しんで、上手くなっていきたいなと思います。

 

Q.ご自身の今のコンディションと得意なプレーを教えて下さい。

コンディション的にはまだまだ上げていかなければいけないと思っています。

(得意なプレーは)都リーグの時は結構得点を取っていたので、自分で仕掛けて得点を取るというところが持ち味かなと思っていますが、まずはチームの”歯車”として貢献すること、そしてその中で自分の持ち味を出していくことを意識していきたいと思います。

 

Q.今シーズンの意気込みを教えてください。

こんな良い環境でフットサルをさせて頂けるので、精一杯楽しんで、チームの仲間達と上を目指したいと思います。

  

 

 

No.30 関口知寛 選手

 

 

 

Q.ご自身の今のコンディションを教えて下さい。

まず、シーズン入ってからすぐに合流はできなかったのですが、良い環境を整えていただき、トレーナーの皆さんにもついていただいてコンディションを上げていくトレーニングが出来たことで今に至っています。おかげで練習の強度にもついていけており、こういった練習試合でもプレイできているので、個人的には開幕に向けては良い状態と思っています。

  

Q.今日の試合についての印象は?

これまで練習や練習試合でやってきた形と違う入り方でしたが、引いて守る相手に対して前半の頭からもっとアグレッシブに、相手に”勝っていく動き”ができればよかったかなとというところが反省点です。ただその中でも無失点で抑えて、しっかり勝ちきれたのが収穫かなと考えています。

 

Q.ご自身のゴールを振り返ると?

コウヘイ(No.8菊地選手)がピヴォに入ったことで、明確に”コウヘイを使う”という共通意識がみんなの中にありました。

そこに対して残りの3人が”どうサポートして、どうコウヘイを使ってゴールに向かっていくのか”という中で、コウヘイがしっかりと前線で粘って相手をひきつけてくれたので、自分はもらったパスを押し込むだけでした。

 

Q.今シーズンの意気込みを教えてください。

新しい選手だったり若い選手も入ってきているので、その人達がより力を出せるようにサポートが出来ればなと思っていますし、自分も今までのポジションとは少し異なってくる中で、自分の良さを出していければなと思っています。

チームでいうと毎シーズン変わらない点ではあると思うのですが、結果を残すこと。関東リーグでの優勝、その先の地域チャンピオンズリーグに出て4位以内に入ることが最大の目標です。

また、その目標と同じくらい大切なことですが、応援してくれている人たちが見ていて熱い気持ちを持って頂けるようなプレーをシーズン通して出来るようにしたいというのが、僕の中では重要視している目標になります。

  

   

 

リガ犬の”勝手に”タイムアウト

 

Presented by @ligaken

 

◎ソルジャーは眠らない

本日シュート9本を放ちながら無得点だったNo.7岡﨑選手について、No.3ボブ坂本選手は、『シュートを打たせてカウンターを発動させる相手の戦術にはまったな』と、独特な表現で新人ソルジャーの育成を開始した模様。

 

◎下剋上

No.23 C選手に『(勝手にタイムアウトで)イキイキとしている』と指摘された、No.14米谷とNo.21藤原の両選手は、『大丈夫、高橋の出番はないですよ!』と勝手に呼び捨てにしていた模様。

  

◎米米クラブ

本日も浪漫ボレーを皮切りにハットトリックの活躍を見せたNo.14米谷選手は、たとえば米がいるだけでチームが勢いづくことを何よりも気づかせてくれた模様。

 

◎たまにいる上司

『おっ!コメ!今日は3合?』と、お米とゴール数をかけて独特のギャグで祝福したNo.21藤原選手ですが、周囲の誰からも笑いが起こらなかったためパーティは早々にクロージングした模様。

 

◎ビデオレター(1)

No.4サスーン選手のお母さんにZoomでメッセージを送ることとなったNo.10尻屋選手は、『お母さん、僕のことわかりますか?』と生き別れのテンションでいきなり話しかけていた模様。

 

◎ビデオレター(2)

そんな尻屋選手のメッセージにも全く微動だにしないお母さんの姿を見たNo.4サスーン選手は、『俺の親、Zoomなのに全く動かなくて銅像みたいなってるんだけど』と、念の為安否の確認を行っていた模様。

 

◎リガーレ動静

※以下敬称略

11:40 – ボールを持った撮影。田口IN。カメラマン塩。なぜか隣にいるオスカー監督がADに見える。

11:42 – 撮影開始。塩、「何か喋って!」と強めのリクエスト。本当の技術さんに見える。

11:43 – 藤原、なぜか遠目から横やり。コンクリートの地面でダイビングヘッドを強要。現場が混乱。

11:45 – 執拗な藤原を見かねてサスーンIN。フォローと思いきや『もっと寄り添ってやれよ!』という謎の激励。

11:47 – 藤原、割とガチに寄り添う。最終的に田口、戸惑いながらダイビングヘッドを実施。

11:50 – 藤原、今度は田口に”王子様キャラ”の強要を図るも、本人は”背中で見せるタイプ”と固辞。適任は足立との見解を示す。

11:55 – 何も知らない足立登場。「あれ?雨降ってきた…テンションさがるわぁ」と、わりとナチュラルに王子な発言を残して帰宅。撮影は終了。

 

◎相原さん

今日も試合の展開を鮮やかにデザインしたNo.24ケン・アイハラ選手ですが、うっかり帰りの着替えはデザインし忘れてしまい、インナーのタンクトップ一枚の姿で新宿方面に向かった模様。

 

◎保護者

No.4サスーン選手から『ねぇ、俺、去年の夏どっか行ったっけ?』と少年のような質問を投げられたNo.53柴田選手ですが、行った場所を的確に答えてサスーン少年を納得させていた模様。

 

◎それいけタイム

『霊視をしてもらったら、生霊がいなくなっていた』とスピリチュアルな話題で喜ぶNo.4サスーン選手を見つけたNo.30関口選手は、『そういうのって信じる人につくんですよね★僕は信じてないので絶対ついていないです★』と今日も猛禽類が絶好調だった模様。

 

 

それではまた次回お会いしましょう!  

 

   

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