[ STORY ]リーグ延期の中で

  • 2020-07-21
  • 2020-07-21
  • Story

 

東京を拠点に活動するフットサルクラブ、リガーレ東京(以下リガーレ)は7月18日、東京ドームスポーツセンター東久留米でトレーニングマッチを行った。

(※以下選手敬称略)

 

 

 

リーグ延期の中で

東京都を中心とした現在の首都圏の情勢に配慮し、直前での開催延期が発表された第22回関東フットサルリーグ2020 powered by PENALTY 1部リーグ(以下関東リーグ)。

 

※関東フットサル連盟Webサイト

 

今回の対戦相手は、リガーレと同じく関東リーグ1部に所属するカフリンガ東久留米(以下カフリンガ)。

本来であれば一週間後に同じ会場で開幕戦を迎え、”限りなく本番に近い形”での実戦となるはずだった一戦。チームとしては気持ちを切り替えつつ臨むトレーニングマッチとなった。

 

 

トレーニングマッチはランニングタイム30分×3本の形式。

 

試合が動いたのは1本目の序盤。リガーレは自陣でのパスミスからボールをカットされると、カウンターの数的不利の状況を作られGKとの1対1から先制点を許す。

しかしその数分後、自陣の右サイド奥深くで相手の前からのプレスの出口を見つけていたNo.4碓井が、No.11田口のスペースを突く動きを見て柔らかな縦パス。”スピードに乗れ”と言わんばかりのボールを受け取った田口は、そのままに真っ直ぐにドリブルで敵陣に侵入して対角へシュート。これが決まってリガーレが同点に追いつく。

その後はボール回しつつ攻撃の緩急とリズムを生み出したいリガーレと、自陣でスペースを与えずに守備からのカウンターを狙うカフリンガの拮抗した展開が続く。

 

 

1-1で迎えた2本目も序盤から拮抗。その中でリガーレはセットの選手の組み合わせを変えながらピヴォを起点に攻め手を緩めずゴール前に迫る。

2本目の中盤にはNo.18足立、No.19大薗らが決定機を作りだすものの、相手GKの好セーブやポストに阻まれ得点には至らず。終盤にも、No.99森岡の敵陣深くからの折り返しに走り込んだ田口がゴール前にあわせたがミートせず、スコアは1-1のまま動かず2本目も終了した。

 

この試合で同点ゴールを決めた田口。2本目の絶好機は惜しくもミートせず。
2本目の中盤、No.18足立がGKとの1対1の場面を作り出すが、相手GKの好セーブに阻まれる。

 

3本目の序盤、均衡を破ったのはリガーレ。

森岡の縦パスを受けた大薗が、自ら仕掛けて反転から右足を振り抜いて2-1。直後にもNo.24相原の右サイドからの丁寧なパスを大薗がファーであわせてリード広げると、その後も木村、大薗、菊地が加点。

その後1点を返されたものの、トレーニングマッチは6-2で終了した。

 

3本目で3ゴールをあげた大薗。前線での積極的なプレーが光った。
ゴール前のスペースで田口からの縦パスを落ち着いて流し込んだNo.9木村。
足立が入れたCKの低めのパスをダイレクトであわせたNo.8菊地。

 

 

3人の視点

どんな経験豊富な選手でも直面したことのないような現在の状況。今回はリーグ開幕が伸びたことによるチームへの影響や今後についての展望を、監督、キャプテン、リガーレを長く見てきた髙橋選手の3人の視点からお話を伺った。

 

眞境名オスカー監督

 

 

 

Q.今日の試合の感想を教えてください。

これまで取り組んできたセットで、久しぶりに体育館のフローリングで出来ること、またリーグの開幕に合わせた場所・時間帯での試合ということで楽しみにしていましたが、(その中で)リーグ戦が延期となりモチベーションが落ちるのではないかな?と思っていました。

(序盤は)チャンスを作った中で得点が取れないこともあり、チームとしてのモチベーションも上がりきらず、みんなの声も無くなっていってしまいましたが、結果的には2本目の半分から3本目、特にチームとしてやりたいことは3本目で出来てきた印象です。

攻守の切り替え、ボールを奪ってから攻撃をリスタートする意識は良かったと思いますが、カウンターのときは(ゴールを決め切る)”フィニッシュ”が欲しいです。シュートが入るか入らないかで大分違って来ますし、決めるともっと自信がつきます。また、厳しい試合ではチャンスが1回しかないかもしれないので、(勝つためには)そういった場面では決めなければなりません。

頑張って止めるのはキーパーの仕事ですが、シュートが正面に行ったり、1対1でキーパーに当ててしまうのは良くないので、コースを狙う、シュートのスピードを上げるなどの意識が必要です。

このあたりはシュート、カウンターの練習を多めに入れていくことで変われると思います。

Q.リーグが延期となりましたが今後はどのように取り組みますか?

モチベーションを上げていくのがなかなか難しい状況です。「何のために練習をやっているのか?」という目的の部分と、9月までに試合が再開できるかの部分が難しい要因ですね。

その中でやっていく事としては、亮コーチ(内部亮・コンディショニングトレーナー)とフィジカルの部分は続けて上げていくこと。そして練習試合を沢山入れていくこと。練習だけでは意味が薄くなってしまうので彼らのモチベーションを高めていくためにも必要と考えています。

また今の状況が落ち着いたらですが、フットサル以外の部分で、みんなの家族や近い人達でバーベキュー(などのチームビルディング)をやりたいですね。

まずは練習や練習試合から頑張って課題に続けて取り組み、開幕戦へ向かうことができればチームが良い方向へ進むと信じています。

  

No.4 碓井 孝一郎 選手

 

 

 

Q.本来であれば開幕戦一週間前でしたが、ご自身とチームのコンディションはどういった印象でしょうか?

そうですね。本来であれば、このトレーニングマッチが本番前の最終テストのはずでした。ですが延期になったことで、木曜の練習も試合前にはやらないような負荷をかけたトレーニングが亮さんによって行われました。

なので、僕自身は身体が重たかったですね。チームもまだまだ上がっていくと思います。

新チームが始動してから間もないですし、コロナの影響の中断もあり完成度としてもまだまだ上げていける余地があるのかなと感じています。 

Q.リーグが延期となりましたが、今後にむけた準備や思いがあれば教えてください。

コロナがまた、段々と近づいてきているように感じていますし、今回のリーグの決定も仕方ないと思います。延期になったことで試合が遠くなったことはとても寂しいですが、モチベーションは下がることはありません。また時間が出来たと思ってトレーニングに励みます。

それが例え、リーグが中止になったとしても、またさらに次に向けてトレーニングに励むだけですね。

   

 

 

No.23 高橋政之 選手

 

 

 

Q.復帰の経緯を教えてください。

仕事が少し落ち着いたということがあります。仕事で大きなプロジェクトを頂いていて、月の半分以上を沖縄で過ごすという生活がここ2〜3年続いていたことと、年齢的な部分も考えて、一度フットサルとチームから離れるという選択をしました。

(復帰の経緯は)プロジェクトが少し落ち着いてきて、時間的にも身体的にも少し余裕が出てきたことでチャレンジしたいという思いが強かったこと。また、僕なりにチームのフィクソのポジションを気にしていたことも大きいです。今年もフィクソのメンバーが新加入で入ってきていますが、(若い選手も多く)もう少し経験が必要なのかなと感じていた点があります。

(復帰を目指すにあたり)まずは西野さん(西野宏太郎・テクニカルダイレクター)に相談をしてサテライトで復帰させていただき、状態が戻ってくるようであればトップに復帰させていただけないか?という話でスタートしました。

その後順調に身体が仕上がってきたので、西野さんからオスカー監督に話を通していただき、練習参加という形でトップチームに帯同させてもらっていた中で、(最終的には)監督から一緒にやろう…という形で復帰したのが今回の経緯になります。

  

Q.2年ぶりに復帰した中でご自身が感じている事、またチームの印象を教えてください。

自分自身のコンディションでいうと2年間のブランクはありましたが、その間もほぼ毎日のようにフィジカルトレーニングは行っていましたし、毎週遊びでのフットサルはやっていたので、身体的な不安はあまりありませんでした。

(チームでいうと)僕がいた2年前と比べると全く違うチームになっていて、技術的にうまい選手が沢山いる一方で、例えば西野さんや松浦さん(松浦英トップチームコーチ)のようなリガーレらしさというか、”魂”で戦う選手の存在が少し薄れてきた印象があったので、僕は少しでもその存在や姿勢を伝えられれば…という想いもあって復帰させていただきました。

 

Q.今後の準備、意気込みを教えてください。

(この中断が)僕はチームにとって確実にプラスになると考えています。特に今年はリーグが1巡しかしないので、最初からギアを上げていかないといけないのですが、チームとしてフィジカル面のコンディションでいうと、僕がチームに戻って一番最初に感じたのは『これで本当にいいのかな?』という印象でした。

逆にこの1ヶ月半、うちのチームにはフィジカルトレーナーという専門職がサポートしてくれているので、それを皆が信じてやっていくことが出来れば、多分今のチームの倍くらいの力が発揮できると信じています。 

 

   

 

リガ犬の”勝手に”タイムアウト

 

Presented by @ligaken

 

◎しおしおタイム(1)

Googleフォト大先生は、No.40塩選手をカーリングの選手と認識していることが判明。

 

◎しおしおタイム(2)

とある練習でオスカー監督が『ゲームやるよ』と発言したところ、No.40 塩選手は、なぜかポルトガル語で『jogo?』と聞き返していた模様。

  

◎Cの巨塔

東久留米市にて定期回診を行っていたリガーレ東京大学付属病院のNo.23 高橋教授は、試合後に肩があがらず困っていたNo.40塩選手に対し、『腰と肩はおじさんの病気だからね』と5m先からの目視で四十肩であることを早々に認定。

 

◎カツオの手口

年上のNo.53柴田選手をなぜか『けんじ』と呼び捨てにするNo.9木村選手ですが、怒られた日は『けんじさん』とよんでいることが判明。

 

◎リガーレ動静

※以下敬称略

フィジカル面の状態を記入する問診票の記載。

14:25 – 木村IN。過去に”内側副靭帯”という誰ももっていない靭帯を損傷していたことが判明。

14:28 – 木村『過去の大怪我は?』という設問に悩む。オスカー監督は『心だね』と即答。

14:28 – 藤原、監督の見解に『現在治療中』というフレーズをアドオン。木村、両名をスルー。

14:30 – 関口IN。『僕は今もらったけど、この紙キムの車にあったよね★』と無邪気に猛禽類の一面を披露。

14:32 – 柴田IN。『書くなら絶対キレイに書きたい』と大人のプライドを発揮。

14:38 – 木村、過去の怪我の時期の経路不明が発覚。新井マネージャー、『リガーレに入団して7年目で、トップで2年にいるということは?』という小学校で習うシンプルメソッドにより回答を導く。

14:39 – 木村、計算が出来なかった言い訳を並べはじめる。新井マネージャー、『ゆとりのせいにしない』と、言い訳からのソーシャルディスタンスを推奨。

14:45 – 黙々と取り組んだ柴田、記載終了。名前だけ汚くなってしまったことにやや凹んでいた様子。 

14:47 – 関口、針と鍼の漢字を間違えるうっかり関兵衛の一面を披露。

14:49 – 木村、回答完了。柴田先生に見てもらうも『字が汚いからドリルで勉強しような』とやさしく諭される。放課後の終了。

◎傷だらけのエンジェル

本日も『両足首の捻挫』というパワーワードをひっさげてアイシングをしながら帰宅したNo.11田口選手ですが、どちらの足を軸足にして帰宅したらよいか迷い、最終的にフェアリーな足どりで会場を後にした模様。

 

それではまた次回お会いしましょう!  

 

   

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