[REPORT]新たな道の始まり

ついに迎えたFリーグ2022-2023 ディビジョン2 開幕戦。

東京都葛飾区を拠点に活動するフットサルクラブ「リガーレヴィア葛飾」は、6月19日、島根県立体育館でポルセイド浜田と対戦した。

(※以下、敬称略)

繋ぐ道

「リガーレヴィア葛飾」(以下リガーレ)をあまり良く知らないという方もいるかもしれないので、本題に入る前に少しだけ、このチームのたどってきたを道のりをお伝えしたい。

今から14年前ーー。

巷ではiPhoneが発売されたばかりで、まだスマートフォンの存在が目新しかった時代。それは、華々しく幕を開けた”日本フットサル界の最高峰”であるFリーグが2年目のシーズンを迎えた頃でもある。

そして、その最高峰の舞台から、当時4つ下のカテゴリーの「東京都1部リーグ」のチームに移籍した選手がいた。

「彼」と彼が加入したチームは、やがて沢山の選手が集まり、その”最高峰の舞台”を目指し、舞台のカテゴリーを上げながら、幾多もの戦いを繰り広げてきた。

ーー積み重ねた歳月は、14年。

ーーー日にして、5,110日。

ーーーー時間にして、122,640時間。

一行で表すには簡単な時の中で、

何行あっても記しきれない、涙と歓喜の歴史を積み重ねてきた「リガーレ」というチームは、

14年前の「彼」ーー西野宏太郎GM(ゼネラルマネジャー)のもとで、

今年、その最高峰の舞台にたどり着いた。

フットサルに「もし」と「たられば」は禁句だが、この膨大な時間の中で、このクラブで戦った選手・スタッフ・関係者が一人でも欠けていたとしたら…この舞台に、辿り着いていなかったかもしれない。

2022年6月19日。

記録として残るのは、「Fリーグ開幕の1試合、その最初の40分」。

記憶として残るのは、「”リガーレ”の歴史に刻まれる、新たな始まりの40分」。

これまでの想いを繋ぎ、新たな”道”を切り拓いていく「リガーレヴィア葛飾」の”意味深い40分”は、まるでその道の前途を祝福するかのような、快晴の島根で幕を開けることとなった。

北監督の言葉

”新しい道”のバトンを受け継いだ北監督。

会場到着後、試合前のロッカールームで北監督が選手に語りかける。

今日の試合は「勝つこと」だけ。それ以外はない。

そのために必要なことは一つだけ。「隙を見せない」こと。相手がどうだとか、自分達がどうだとか、誰がいて誰がいない…は関係ない。隙を見せたら確実にやられる。

昨日から始まったF1、F2の試合を全部だいたい見たけど、立ち上がりに信じられないミスをして失点してそのまま負けているチームや、(その後試合を)立て直せなくてそのまま負けているチームもある。隙を見せてイージーなプレーをして、相手に(ゴールを)プレゼントしたら、なかなかゲームのリズムを取り戻すのは難しい。

ただ、今日は開幕戦でもあり、アウェーでもあり、リガーレヴィア葛飾としての初めてのFリーグでの試合というこもあるから、おそらく最初からうまく行かないことのほうが多いと思う。(そうなったとしても)ピッチに入って、それを修正していくのはここにいるみんな。

そのために、少しずつ少しずつ気持ちを高めて、14時の試合開始の笛が鳴った時に”バチッ”と行けるように。若い選手もいるし、こういう大きなリーグでの試合は初めての選手もいるかもしれないけど、みんな一緒だからね。クラブとして戦うために全員の注意力と集中力を上げて、ピッチに入って隙を見せない。そして勝っていきましょう。

(※具体的な戦術、ゲームプランの話のあと)

今までやってきたこと。それぞれ個人の経験・実績・個性を活かしてプレーをしていければ必ずいい結果が出ると思うし、その個性を持ちながら集団として戦っていければ、クラブの為にも良い結果が出ると思うので、そこを頭に入れてプレーしよう。

沢山言ったけど、「ディフェンスはシンプルにプレスをかける」「オフェンスはピヴォと前を見ながら攻撃してフィニッシュで終わること」「ボールの取られ方を気をつける」「絶対に隙を見せない」。

とにかくシンプルに。自分たちは激しく戦おう。激しく。相手に隙を見せずに、圧力かけ続けよう。

刻まれる歴史

泣いても笑っても、リガーレヴィア葛飾の歴史として刻まれる、ここから始まる40分。

その記念すべきFリーグ最初の戦いに挑む、リガーレのメンバーは下記の通り。

先発はGK No.12石崎、No.4碓井、No.9森岡、No.14米谷、No.15木村(芳)。

試合開始から敵陣深く、高い位置からの守備でプレッシャーを強めるリガーレ。

ファーストセットがお互いの連携面を確かめつつ、ピッチ内で修正しながら入ったように見えた第1ピリオド2分、リガーレは右サイド、ペナルティエリア(以下PA)手前から送られたゴール前へのラストパスに、米谷がファーサイドで落ち着いてあわせ、幸先よく先制に成功する。

さらに13分には、自陣から森岡とのシンプルなパス交換で連携し、攻め上がった米谷がゴール前に抜き出て追加点。

その後、早い時間帯で1点を返したい相手の攻撃に対して時折”隙”とも言える場面が垣間見えたが、危ない場面は、GK石崎を中心に粘り強くチーム全体で体を寄せるディフェンスで無失点で折り返した。

最後尾で守備を引き締めたGK石崎(写真上)と木村芳(写真下)。
40歳でFリーグデビューとなった高橋は、経験値の高さを遺憾なく発揮。

3点目の行方

ハーフタイムのロッカールームで北監督が語りかける。

(前半に”隙”が生まれたプレーに言及し)

1歩自分達が先に出て(ボールに)触ることができれば(オフェンスなら)マイボールに出来るし、もしくは(ディフェンスなら)クリアできる。ボールの失い方を本当に気をつけよう。
きついのもわかるし、暑いのものわかる。でも、相手も一緒。
自分達がそこをサボったら、確実にやられる。
休むところは休んで、ピッチに出ているときはもっと注意力を働かせて、全力でやろう。

改めて意識を締め直し、迎えた第2ピリオド。序盤は相手の状況に応じてプレッシャーの位置を見極めながら対応しているように見えるリガーレ。試合の流れの鍵を握る次の1点を巡る戦いが繰り広げられる中、リガーレは何度か危ない場面を作られるが、後半から入ったNo.1藤川がシュートブロックで流れを渡さない。

そんな中で迎えた29分。ピヴォのNo.25熊谷が前線でボールキープからゴール前へ突進すると、ディフェンスの間を射抜く気持ちの入ったゴールで”3点目の行方”をリガーレにもたらす。

さらに勢いに乗ったリガーレは30分、米谷が左コーナーキック(以下CK)の放物線をPA手前のエリアに落とすと、森岡が強烈なハーフボレーで右足を振り抜き追加点。

その直後にも森岡がボールキープから反転し強烈なシュートを突き刺し5−0と突き放す。

試合の最終盤には、パワープレー返しから米谷がこの試合ハットトリックとなる3点目を決めて6−0。リガーレは”新たな道”のファーストゲームを笑顔で締めくくった。

後半のピンチを持ち前のシュートブロックで防いだGK藤川。
運動量とスペース裏へのアプローチが光った田嶋(写真上)、強靭なフィジカルを生かした菊池(写真中)、スピードを生かした仕掛けを見せた尻屋(写真下)。リガーレを支えてきた選手たちもそれぞれの持ち味を発揮した。

13年ぶりのFリーグ復帰となった碓井(写真上)と、下部組織出身の菊池。リガーレを知る2人のさらなる活躍にも期待がかかる。

”泥臭く” ”かっこ悪く” ”リガーレらしく”。

”新たな道”の始まりを、これまで継承してきたチームのアイデンティティーを体現して勝ち取ったリガーレヴィア葛飾。

目指すべき場所を見据えて、チームは一步ずつ、また歩みを進める。

LIGA Voice

北智之 監督

Q.今日のゲームプランを教えて下さい

まず開幕戦ということと、リガーレヴィア葛飾が初めてFリーグのリーグ戦のピッチに立つという歴史的な一日だったので、どうしても選手も、わたしも”カタくなる”というところを想定していました。戦術的・技術的な部分に関して「プレシーズンからやってきたものがどこまで出るか?」というところがあったのですが…今日はどうしてもメンタル面が大きく影響する一日だなというところを、ゲームプランというか想定をして、選手をピッチに送り出しました。

Q.ハーフタイムに前半を振り返って「”甘いシーン”があった」という言葉もありましたが、試合を振り返ってみていかがでしょうか。

そうですね。徐々にコートや相手に対して適応してきて、自分たちが先に得点を取ったことで、優位に試合を運べたかなと。
ただ、細かいところを見ていくと、攻撃に関しても守備に関しても、もう一段階ギアを上げて行かないと、より高いレベルでの戦いでは厳しい試合になってくるだろうな…というのを感じました。

Q.監督ご自身にとっては古巣の対戦となりましたが、個人的は思いはありましたか?

私はFリーグの監督2年目で、最初に監督のお話をいただいたのが浜田さんになります。
去年(浜田で)ワンシーズン戦ったことに感謝していますし、自分が指導していた選手や、一緒にやっていたスタッフ、サポーターの方もたくさん来られたので、個人的にはすごく試合を楽しみにしていました。
(一方で)試合は勝負が伴うので、どちらが”勝った・負けた”ということよりも、まずリガーレヴィア葛飾として結果が出たということは非常に嬉しく考えています。

Q.最後に今シーズンの意気込みをお願いします。

私たちはF1昇格を目指して戦っていますので、とにかくまずは目の前の試合。先を見ずに、来週の6月26日のデウソン神戸戦にすべてを懸けて、また一からトレーニングをして、試合に臨めればなと考えています。

No.9 森岡薫 選手

Q.今日の試合を振り返ってください。

結果だけみれば「リガーレヴィア凄いじゃん」と思われるかもしれないですけど、(チームとしては)内容は全然満足できないと思うし、ボール支配率はどちらかというと浜田の方が高かった部分は課題ではあると思います。

アウェーの試合で島根まできて、とりあえず勝てたことが唯一の救いなのかな…という感じですね。(勝ったとはいえ)こんなに苦しんでいる俺らが、”てっぺん”を狙えるのかって話になるので。

もっともっと、もっとハードワークしなきゃいけない。
遠征でコンディションなどみんないろいろあると思うんですけど、そういう意味では言い訳はしないで反省しなきゃいけない部分ではあると思います。

Q.ハーフタイムの控室で、チーム全体の「プレーの甘さ」の話があった中で、後半に入ってご自身はボレーシュート、そして反転からのシュートで2得点。感覚はいかがでしたか?

自分の得意な形でのゴールだったんですけど、素直に喜べなかったりする前半があったので…やっぱりもっと上位を目指すには、もっと厳しくしなきゃいけないなと。
自分もそうだし、チームもひとりひとりも。
自分が得点を挙げたというよりも、なぜ前半は(後半のようなプレーに)至らなかったのかという部分の反省もあり、まだまだ全然だと思います。

Q.最後に今シーズンの意気込みを聞かせてください。

そうですね…少しでもチーム貢献できるようにやっていきたいと、ずっと(加入した)最初から言っているので。

プレーだけではなく、緊張しながらプレーに入ったり、練習だと上手くいく部分もなかなか(試合だと)上手くできてない選手もたくさんいたので、そこも一つのサポートをしなきゃいけないなという気持ちです。

勝利するためには、本当にどんな形でも貢献できたらという気持ちでいるので。

あとはファンの皆様が本当に遠方から来ていただいて、今日は苦しい試合の中ですごく僕らにとっては後押しになりました。(今後に向けて)ホームで、いい雰囲気で、「(良い意味で)あの時の試合はなんだったんだ」と思わせるような内容で勝てたらなと思ってます。



No.14 米谷悟 選手

Q.今日の試合を振り返ってください。

まずリガーレヴィア葛飾の歴史的な第一歩となった試合で、勝利で終われたことが一番かなと思います。そして、ライブ配信でも、現地でもリガーレヴィアを応援してくれる人がいる中で、その人たちに勝利を届けられたことが一番良かったかなと思います。

Q.米谷選手ご自身はリガーレで長い間プレーをしてきた中で、関東リーグからFリーグへ戦いの舞台を移しましたが、今日の試合に懸けていた個人的な思いなどはあったりしますか?

自分の中で決めたこととして、Fリーグに入ったことで、例えば(試合観戦が)有料になったり、遠征があったりする中で、”全国”に対してリガーレヴィア葛飾がどう振る舞うべきか?というところを考えて、そのために、自分が最大限出来ることをやろうと決めていました。

「また見てくれる」「また応援してもらえる」ということがすべてだと思うので、その人たちのために、僕はどれだけ頑張れるかというところを目指して頑張っています。

Q.今日の試合、ハットトリックの活躍があった中で、とくに欲しかった先制点、2点目の場面について振り返ってください。

僕がいつも考えているのは、「自分ひとりの得点じゃない」ということです。先制点はあのパスを出してくれたチームメイトがいて、2点目はカオルくん(No.9森岡選手)が(アシストのパス)を落としてくれて…。僕を信頼して、僕の前にパス出してくる人がいるから決められただけなので。

そういう意味では、ピッチに出ていた5人、今日ベンチに入った12人、サポーターも含めてみんなの得点じゃないかなと僕はいつも考えています。

なので、今日もそういった得点が見せられてよかったと思っています。

Q.最後に今シーズンの意気込みをお願いします。

まず目標はF1(Fリーグディビジョン1)への昇格なので、そこに対して選手としてできることをやる。ただそれは、すべて先ほどの話になりますけど、見てくださる方だったり、リガーレヴィア葛飾を応援してくれる人だったり…その人たちのために、すべてやることかなと思ってます。

そして、今日は(対戦相手の)ポルセイド浜田の皆さんが朝早くから設営してくださったり、地元の小中学生やサッカー部の子供たちがボールボーイや試合運営に協力したり見てくれている中で、僕たちはプレーできてるんだということを自覚して、僕自身は(ピッチ内外で)振る舞っていこうと思っています。そして、今シーズン、自分ができることを最大限、一日を無駄にせずやって行きたいと思っています。

リガ犬の”勝手に”タイムアウト

Presented by @ligaken

◎米米クラブ 〜2022 春〜

No.14米谷選手が身体ひとつでコートにIn the Skyし、何よりもチームの勝ち点3を気づかせてくれるという日本三大ツアーのひとつ「米米クラブ 〜2022 春〜」が島根県浜田市で開催された模様。ツアーではオープニングナンバーとなった「KOMEKOMEWAR」のほか、「例えばKOMEがいるだけで 〜feat.No.9〜」、「浪漫飛行 〜ハットトリックver〜 」など計3曲を披露。今後も東京都(葛飾)を中心に全国各地で開催予定。入場券は各プレイガイドで販売中。

◎アウェーの洗礼

試合会場に到着したものの予定されていた入場口に鍵がかかっていたため、「これはアウェーの洗礼だな…」と主張したNo.11 C 選手 は、シャイニングのジャック・ニコルソンばりに顔面から扉をこじあけに行こうとしたものの、冷静に周囲に静止された模様。

◎猛牛違い

ジャック・ニコルソン化を阻止されたものの、どうしても会場に入りたいNo.11 C選手は、闘牛士の形態模写でNo.25熊谷選手を分厚いガラスのマントに誘い込もうとしたものの、バッファロー違いで失敗した模様。

◎伝統芸能

試合前の控室にて、「今日のキーパーのユニフォームはヴェルディ?スキーウェア?」と知る人ぞ知る”リガーレ時代の伝統芸能ワード”をかましたNo.11 C選手ですが、都内在住の藤川優佑さん(24)が恐れおののくことなく「暑くて着れないです」と冷静にツッコミを入れたため、伝統芸能も新たな時代に突入した模様。

◎うすいくんの夏休み

試合後の控室でシャワーを浴びながら「やべー☆変な虫がいる!」と何度も繰り返し、夏休みの昆虫採集的なテンションで騒いだNo.4サスーン選手ですが、言葉の原稿用紙が400字埋まってしまったため、結局誰も何の虫かわからずに会場をあとにした模様。

◎恩返し(1)

控室のホワイトボードにポルセイド浜田さんへの運営の感謝の気持ちを込めて「浜田(島根)の良いところをたくさん書いてお返ししよう!」と発案したNo.5タジー選手ですが、ご本人の口からは終始「時計台がすごい」しか出ていなかった模様。

◎恩返し(2)

控室のホワイトボードにポルセイド浜田さんへの運営の感謝をお返ししようとメッセージを書き始めたNo.10タカキ選手ですが、内容より漢字が綺麗すぎて漢文の先生説が浮上。

◎恩返し(3)

控室のホワイトボードにポルセイド浜田さんへの運営の感謝をお返ししようとメッセージを書き始めた外資系エリートサラリーマンのNo.8コウヘイ選手ですが、「”凄い”はごんべんから始まる」と謎の発言をしていた模様。

それではまた次回お会いしましょう!

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東京都葛飾区をホームタウンに活動するフットサルクラブ「リガーレヴィア葛飾」(以下リガーレ)を勝手に応援する非公式ブログです。リガーレのトップチームの活動や試合レポートを中心に、リガーレの「今」と「人」にフォーカスをあてた情報を発信していきます。

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